SEP 18, 2020

EVENT REPORT

~アーバンリサーチ×IoMPJキックオフミーティング潜入取材~

INTRODUCTION

リンクを押すと、瞬時に開けるミーティングへの扉。すごい時代になったものだ。 今回のキックオフミーティング、もちろん場所はオンライン上。 参加者は約40人。学生はもちろん、教授や企業の方も多く参加されていた。 画面越しに伝わる熱気の中、 『アーバンリサーチ×IoMPJキックオフミーティング』は幕を開けた。

前代未聞の事態となった世界。2020年に開催が予定されていた東京オリンピックは延期となり、社会の生活様式は変化し続けている。大学も、授業をオンライン上で行う状況にある。
この世界を、誰が予想できただろうか。誰も出来ない。出来ていなかったはずである。
はじめまして。
このサイトの記事執筆を担当する栗林寿樹である。
0-10Studioのライターとして今回はこのイベントに参加してきた。
どうやら、オンラインミーティングを取材した記事はこれが初だとか、そうではないとか。
驚くことに、僕自身、今回は誰もが知るあの企業の幹部の方に質問・提案までさせて頂いた。これもオンラインの良いところなのかもしれない。
さて。
人が想像できることは、すべて人が実現できるという言葉がある。
想像してみてほしい。あなたの思い描く理想郷を。
それが今回のイベントのテーマなのだから。

~近畿大学の団体(IoMPJ・意味のイノベーションプロジェクト)とアーバンリサーチがコラボ~
一緒に新しい「装い」の形を作ろう。
アーバンリサーチといえば、私自身もよく着ているブランドである。ダウンベストがとても暖かくて、カッコよくて好きなのだ。
そんな言わずと知れたアパレルブランドと、大学生のコラボ。面白くならないわけがない。
楽しみ過ぎてこみ上げるニヤニヤを必死に抑えながら(なぜならカメラがONなので)、出席したのであった。

プロジェクト紹介
〜大学とファッションブランド。さあ何しよう?〜
経営学部 山縣先生はこう語る。
「そもそも、意味のイノベーションプロジェクトとは何か?」
近畿大学側の団体で、アクトプロジェクトの一つ。

主にやっていること
・企業・自治体などとのコラボプロジェクト(株式会社アーバンリサーチ
八尾市・若狭酒造とも予定。)
・サービスデザインや意味のイノベーションに関する自主的な勉強会(既に開催しているそうです)
・学内公開ワークショップ など・・・


定例勉強会
時間・水曜午後。
場所・ACT111 and オンライン
学部を問わず、ぜひ参加してほしい!とのこと

〜近大×アーバンリサーチとのコラボ。気になるその本題とは〜


「持続可能な「装う」の価値を創造せよ。

今までだと、大量に生産・消費される服が多かった。
ワクワク・サステナブルな新しい「装う」の意味と価値を創造しよう。」
そんな世界にするためにはどうすべきかを、想像してみてほしい。

「こんなの無理だろ」という世界を妄想してください。

山縣正幸(教授)

IoMPJ・意味のイノベーションプロジェクト

当プロジェクトで目指すもの 
〜ゴールテープには何を刻もう?〜

サービスデザインや、意味のイノベーションといった価値創造の考え方を身につけること。 人がお金を払いたくなるもの。わくわくするものを、作っていく。
しかし、そもそも、意味のイノベーションとは何なのだろうか。

意味のイノベーションとは?

ロベルト・ベンガルディ(ミラノ工科大学・ストックホルム経済大学教授)が提唱した考え方。
既存の価値を持つものに対して、新たな観点から、これまでにない新たな価値をもたらすこと。 新しい生活世界を描き出すことに着目している。
例えば服。装うことは当たり前だが「装う」とはその人にとって、どういうことなのか。どういった意味を持つのか、という考え方。

生活のあり方を提案していく。経営的・ビジネス的な観点からはもちろんだが、国際的な視点など、様々な視点が必要。だからこそ学部を問わず、参加を募りたい。
意味のイノベーションやサービスデザインは、企業で取り組んでも、思考実験やアイデア出しで終わりがちだそうだ。 しかし、このプログラムでは最初から実装にチャレンジできる点で、このプロジェクトは価値がある。と参加した先生も仰っていた。

〜経営の最前線。彼らはかく語りき〜


【企業紹介】
・株式会社アーバンリサーチさま
46年前、大阪で創業。
約270店舗を展開するセレクトショップ。
・ホープインターナショナルワークスさま
10年前に起業。
セレクトショップへの服を作り、届けるのが主な事業。


【以下企業さまコメント】
若い世代の人たちが、オンライン上でどんどん買い物をしている。「買い物」従来の店頭での買い物の仕方から変化しつつある。
今の若い世代がどういった意見を持っているのか、とても関心がある。


新しい形の取り組みを
新しい取り組みをどんどんと展開していきたい。
従来のお店とは、また毛色の違ったものを作りたい。
おもしろいことが出来るフィールドがここにある。ぜひ、よろしくお願いします。
アパレル業界は斜陽産業だといわれているが、そんなことはない。
つい先日、既に新しいブランドを立ち上げた。(The GOODLAND MARKET)
https://www.urban-research.jp/special/200612_pus_the-goodland-market/
このブランド。アーバンリサーチ社の倉庫に眠っている服・家具等をホープインターナショナルワークス社が協力してリメイクし、磨き上げ、もう一度「商品」として蘇らせている。
まさに持続可能な「商品開発」である。
アーバンリサーチにも、最近新しい事業部が出来た。次世代型・新しい商品開発のしかたを考える部である。
これから、間違いなく「今までとは違う」ブランドが続々と出てくるはず。
大学生という「若い世代」の思いを聞いてみたい。
どんなことを考え、感じ、思っているのか。それを聞いてみたい。
町・国に一石を投じるような何かが出来たらいいな、と思っております。

(アーバンリサーチ副社長 竹村圭祐さま

アツい。アツすぎる。なんという熱量だろうか。
山縣先生 「僕も聞いていて、ワクワクしてしまいました。」

全くその通りである。

最後に、実際に運営に携わっている生徒の方にインタビューを行いました。

インタビュー〜運営メンバーは何を想う?〜


塩田一平さん 運営メンバー

どんな装いが、生み出されるのだろうか。

なぜこのプロジェクトに参加しようと思ったのですか?

私は、洋服(新品・古着問わず)にはもともと興味があり、アーバンリサーチさんとコラボしたプロジェクトが行えるということで即決しました。アーバンリサーチさんとのコラボができるという話を聞いた時には、具体的にどういうことをやっていくのかはまだ知らなかったのですが、アパレル企業と関われる機会などなかなかないのでひとつの経験としてやってみたいなと思い今回このプロジェクトに参加しようと決めました。

プロジェクトにかける想いを教えてください。

現在、ZARAの親会社であるスペインのINDITEXが2021年にかけて1200店舗を閉店すると発表していたり、レナウンが倒産したりなどアパレル企業は大打撃を受けている印象があります。自分はまだまだ未熟者なので知らないこともたくさんあり、知識が豊富というわけでもありません。新たな装い方の意味を模索し、学生ならではの意見を捻出することで今後のアパレル企業を活性化させるために少しでも力を与えたいです。そして、何より楽しみながら、ワクワクしながらをモットーにメンバーのみんなとプロジェクトを進めていけたらいいなと考えています!

終始和やかな雰囲気で、しかしアツい想いがひしめいていた今回のキックオフミーティング。これからの当プロジェクトの動向に、目が離せない。

EDITING TEAM

  • Writer

    栗林 寿樹(Kuribayashi Kazuki)

    0-10Studio