07 お金がものをいいます

学生にとって、社会にでたあとにいかにお金を稼ぐのかということは悩ましい問題である。企業に就職して出世街道を進む表街道、行政の目をくぐった裏ビジネス、社会は古代から表と裏の二つの社会が相互に編集し、編集されながら経済を廻しつづけてきた。 マネーへの興味からマンガを手に取り、現代社会のお金事情をめぐりながら、その奥のマネーの意味に向かう。お金と社会の全体を俯瞰して思考し、いかにそれと関わって生きていくのかをめぐる書棚。

CORE BOOK

「お金がものをいいます」を象徴する本です。

ナニワ金融道

主人公・灰原達之が勤務先の倒産後に再就職先に選んだのはナニワの街金・帝国金融だった。容赦ない金融の取り立て、恋人の借金の肩代わりで風俗嬢になる女、マルチ商法や新興宗教の裏側、金を前にした人間の悪と悲哀が描かれる社会派金融漫画。元SMAPのリーダー・中居正広が主演を務めたドラマも大きな話題をよんだ。第二回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞。

  • 07 01

    もうかりまっか

    「金はとても大切なもので、そのうえでかけがえのないものではないから好きだ」と言ったひとがいる。本来、流通を円滑に回すために相互認証の記号として機能していた貨幣が、いつから代わりのきかない、唯一絶対の尺度として人間社会に君臨してしまったのか。時代時代の権力者のプロフィールを刻印し続けてきた貨幣も今や電気と信号で飛び交う時代。金に狂奔・狂瀾するひとびとの姿を横目に、今宵もどこかで貫一が、お宮を恨んで泣いている。

    詳細はこちら

  • 07 02

    オミズの花道

    「女性が春をひさぐ」話題は、とかく通俗的な興味をかきたてる。だが、ちょっと因数分解してみよう。すると、そこには貨幣経済の成立や男性優位とする家父長制社会の存在が露わになる。さらには、契約の概念や神聖売春ともなれば宗教との連環も垣間見え、極めて高度な文明の胚胎に気付かされるであろう。主題の是非を問う前になすべきこと。それは事の本質的な地平に立ち、予断や偏奇に流されることのない、透徹した眼差しを持つことである。

    詳細はこちら

  • 07 03

    ざわざわサイコロ人生

    偶発的事故に対する<賭け金>を募り、不幸にもその事態が出来したならば<オッズ>にもとづいた<払い戻し>が行われるビジネス。それが保険である。保険の嚆矢とされるロイズは、海難事故に伴うリスク分散を引き受けることから創業した。さまざまなリスクが突きつけられ、半ば強迫的にその緩和措置がほどこされる現代、わたしたちはサイコロの出目に人生の大きな部分を委ねているという見方ができまいか。アインシュタインには怒られるが。

    詳細はこちら

「GROWTH」には他にもこんなテーマがあります。

  • 06

    近大生のためのハローワーク

  • 07

    お金がものをいいます

  • 08

    仕事術と処世術