32 文化部が教えてくれること

動物の鳴き声がハミングに聞こえるように、言語の発生以前から生まれたといわれる音楽は、我々の「遊び」の起源ともいえる。「遊び」には音楽以外にも、能や歌舞伎といった道を極める日本文化、囲碁や将棋といった世界模型を遊戯化したインタラクティブ・システム、収集にはじまるひとり遊びから、オタクともいわれる趣味の世界まで、幅広い。 かくも多様な「遊び」をマンガはすべて内包し、リメディエーションする。遊びの発生から発展と変遷までの歴史と、方法と現在の全貌をひとつかみにできる面。

CORE BOOK

「文化部が教えてくれること」を象徴する本です。

のだめカンタービレ

重度の飛行機恐怖症のため、日本から出られないことだけが欠点のエリート音大生・千秋真一。千秋は、人懐っこいがグダグダな生活を送っていた<のだめ>こと野田恵との出会い、そして個性豊かなオケの仲間たちと一つの目標に向かって切磋琢磨するなかで音楽の喜びを取り戻していく。千秋との共演を夢みてピアニストの道を歩み始めるまでを描く音大編、ヨーロッパで音楽家として成長していく二人の姿を描く留学編の二部構成。

  • 32 01

    くちびるカンタービレ

    歌詞はすっからかんに忘れてしまっても、なぜかメロディーだけはいつでもくちずさむことができる。不思議なものである。音楽とは記憶ではなく、もっと体の奥底にある、そう、魂に刻みつけられたものだからだろう。楽しいとき、悲しいとき、人生の節目節目で耳にしたBGMを積みあげていったならば、それはあなたが送ってきた人生のかたちを描くだろう。音楽に対して前のめりに、ときに挫折を交えながら生きるひとびとの姿をここに集めた。

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  • 32 02

    丁々発止ゲーム

    欧米ではFPSという一人称視点のテレビゲームが人気だ。その大半がマルチプレイ、すなわち複数名による同時プレイが可能である。そこには協力もあれば、駆け引きもある。ひどいときには寝首を掻かれることすらある。トモダチが煩わしくて始めたゲームなのに、やはりトモダチがいちばん楽しいということだろうか。近年、マルチプレイは大いに賑わっている。囲碁、将棋、ボードゲームなど、マンガのなかではどんな対戦が繰り広げられているだろうか。

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  • 32 03

    芸道疾駆発奮

    華道、茶道、書道、柔道、剣道……その名前に「道」がつくものは、格式張っていて、ちょっと大変そうだ。でも、それも仕方ない。「道」を名乗るまでに、たくさんの先人たちが研究を積み重ね、さまざまな奥義や虎の巻を開発していったのだから。興味があるのに今一歩踏み出せないひとは、まず最初にマンガでその世界に触れてみたらどうだろうか。未知の世界で頑張るひとたちの姿に、あなた自身もミイラ取りがミイラになって、のめり込んでしまうかも。

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  • 32 04

    趣味の漫荼羅

    「無くて七癖有って四十八癖」ではないが、誰にでもひとつくらいは趣味があるものだ。写真や鉄道といったホビーの王道から本人が趣味とすら思っていないようなマイナー、ディープなものまで何が飛び出すか分からないのが趣味の世界。みんなの理解が得られなくとも、ひとりで打ち込める時間があればこそ、浮世の憂さも忘れられるというものだ。物語の主人公たちは一体何に夢中なのだろうか。そこにあなたの趣味を充実させるヒントがあるだろう。

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「SPECIAL」には他にもこんなテーマがあります。

  • 32

    文化部が教えてくれること