13 社会は構成されている
人類は生きるために自然を加工し、狩猟生活から農耕生活へ移行し、定住を始め、コミュニティを形成し、社会をつくった。技術革新を繰り返し、あらゆる地域で文明を育み、複雑な社会を形成した。「家族」のあり方から「国家」の意味まで、一面的に見がちな社会のあり方をさまざまな視点から俯瞰する。大衆を動かすメディアの役割、集団のもつ性質、現在進行形のネットワーク社会のかたちやアイデンティティの問題を追いかけながら、社会学の系譜も概観する。
-
13 01
文明・社会・文化の起源
文明は自然に手を加えるところから始まった。人類はいかにして、森での生活から離れ、社会を築いたのか? 文明の起源にさかのぼる。 -
13 02
婚姻・家族・集落・都市
家族はいつから始まったのか? 社会の最小単位である「家」という制度を中心に、集落から都市の誕生へといたる軌跡を追いかける。 -
13 03
国はどのように生まれたか
ムラからクニへ。王国から近代国家へ。権力者の領地だった国は、やがて政治の領域となり、国民国家が出現した。国とは何か? -
13 04
民主主義と自由主義
人民が平等な権利を持つ民主主義と、個人の自由を尊重する自由主義。現代社会の基盤を成すふたつの主義は、本当に揺るぎないものなのか? -
13 05
戦争と改革と革命の歴史
国家が成長するにつれ、社会の歪みも大きくなった。領土や資源を奪い合う戦争、既得権益に対する市民による革命。争いは避けられないのか? -
13 06
欲望と消費の時代
豊かな社会は、欲望と消費の連鎖を生み出した。欲しいものは商品化され、飽きれば捨てられる。本当に欲しいものはなに? 使い捨て社会を考える。 -
13 07
大衆とポピュリズム
一人一人異なる顔を持つ人々も、集まると大衆になる。では大衆は、どんな顔をしているのか?経済や政治を侵食するポピュリズムの諸相。 -
13 08
広がるネットワーク社会
人はなぜ、つながりたがるのか?ご近所付き合いからSNSまで。ネットワーク社会の光と影、個人と社会の関係を読み解く。 -
13 09
境界とアイデンティティ
「私」はどこに帰属するのか? 社会における自己とは何者か? 境界とアイデンティティ、身分や差別、孤独と世間。「みんなの中の自分」を考える。 -
13 10
流行・逸脱・犯罪
流行も犯罪も、社会からの逸脱だ。文明が生まれて以来繰り広げられてきた、「はみ出す者たち」の功績と罪悪。アウトサイダーの横顔。 -
13 11
社会構造のモデル化
ウェーバーもルーマンも、社会とは何かを探求した。社会の複雑さも、構造モデルを適用することで扱えるようになる。世の中の構造を掴む、社会システム理論。 -
13 12
社会学の系譜
社会学が扱うのは、家族、階級、文化、エスニシティ、システム、グローバリゼーション。「社会」を読み解こうとしてきた人々の思索の軌跡。 -
13 13
上部3段