INTRODUCTION
梅田の魅力向上を目的とする「UMEDA MEETS HEART 2020」。その告知動画の作成が経営学部松本ゼミの学生と大阪を中心にイベントの企画運営を行う株式会社カクタスとの共同で進められていた。それまでに企画の立案から告知動画を作成することに至り、学生を3チームに分けての絵コンテのコンペティションが行われていた。そして、選ばれた絵コンテをもとに、最終段階である動画撮影も含めたのクラフトワークショップが2020年11月27日に開催された。
1、『共創』の『実学』を見た
共創:消費者と製造者が共にモノやサービスの価値を創ること。
実学:近畿大学の建学の精神。企業との「共同研究」である。共同研究を通して、問題を解決する力や、高度な基礎能力を利用して社会で実走するための考える力を養う事。
大学生なら誰しも梅田を利用したことがあるだろう。
買い物するもよし。カフェで永遠に話し続けるもよし。大阪駅から梅田駅の乗り換えで40分もかけるもよし。(大阪に初めて来たときの自分笑)
今回はそのような梅田の利用者である大学生と、大阪を中心にイベントの企画運営を行う企業との共創プロジェクトである。
実際にその教室には、教科書類は一切ない。
自ら考え動くことを通して、日々の学習内容を思い出し、気づきが生まれる環境がそこにはある。
そんな共創の実学が、私の目の前に広がっていた。
さらには、このようなプロジェクトは今回で3つ目と笑顔で語る学生たち。
私は思った。「このゼミ。学ぶ環境に恵まれすぎやろ。」と(笑)。
2、あの頃の図工の時間にタイムスリップ!?
大きさも、形も、様々な建物が順番に建っていき街を形成。中心に置かれたイーゼルに群衆が集まりスマホをかざすとそこからのハートマークが次々に増えていく。
群衆が移動しそこでもハートマークが発生し続け、その街を上からみると何とその街自体がQRコードになる。
暗くなると街には明かりが灯り、幻想的な風景になり、最後に「ハートを探すスタンプラリー」「HEART RALLY 開催中」という文字が出る。
それらすべてをペーパークラフトで再現し、ストップモーションアニメーションという技法を用いて動画にする。
「今日はお集まり頂き、ありがとうございます!」
学生リーダーの谷上さん(以下谷上)から始めの挨拶として、今日に至るまでの経緯が話された。株式会社カクタスのアートディレクターの上田さんから作業の流れが説明される。そして、午前の作業が始まった。
机の上には、カッターナイフとカッティングボード。まず、型紙から大雑把に建物を切り出し、次に窓抜きを行う。
最後に、組み立てると立体的な建物が完成した。人々やイーゼルも勿論、紙製。
和気あいあいと話しながら、オシャレな音楽が流れる中での作業。まるで制作会社でプロのクリエイターになったような錯覚におちいった。
午前の作業はここまでで、一旦お昼休憩を挟む。各自弁当を買って洗心の庭の階段で食べた。
感じる学部ギャップ。(笑)大学4年目にして初めての、皆で和気あいあいとした屋外ランチが楽しい。かっこいいクレジットカードが作りたい話で盛り上がった。(謎)
午後の作業は撮影がメイン。
1枚の台紙の上にゆっくりと順に建物を貼っていく。
そして、1コマずつシャッターボタンが押されていった。
原案が絵コンテから飛び出して現実の世界に作りあげられていく。その度に、学生から歓声と拍手が上がる。そして、最後の1コマを撮り終え、クランクアップを迎えた。
3、状況を言い訳にしないリーダーの情熱に驚愕
木原:告知動画がほとんど完成しましたが、今のお気持ちはいかがですか?
谷上:何も出来ないと思った状況から、沢山考えて工夫して、ここまで実現できたことがとにかく嬉しいです。コロナウイルスの影響で集客するイベントの開催が出来なくなり、なかなか順調にはいかない時もありました。でも、その時、『このままで終わりたくない』と想いました。そこから告知動画を提案して、企業のご協力のもと、ここまで実現することが出来て本当に嬉しいです。
木原:状況を言い訳にせず、乗り越えられてきた情熱に驚きました。今、お聞きしたように、かなりの時間をかけて準備されてきてここまで完成した告知動画ですが、今後どう活かされて欲しいですか?
谷上:とにかく皆さんに見て頂きたいです!見て頂いて、学生でもこれだけの事が出来るんだと感じてほしいと思います。
学生でもこれだけの事が出来るんだと感じてほしい
学生リーダー:経営学部3年
谷上菜々子
4、まとめ
私自身大学生活を約4年間過ごしてきたが、このような学びの環境がある事に驚いた。
今回の取材を通じてこのような実学の共創の場にお邪魔させていただいた事や、さらに告知動画作成にも混ぜていただけた事は本当に有難い経験だった。
出演した自分の左手を誇りに思う(笑)
それと同時に学部学科に捉われず、新しい環境に身を投じることで新たな経験や人脈を築くことが出来ることを実感した。
私自身、学生生活残り4か月というタイミングで新たなサークルに入った。
取材の仕方や記事の書き方も話からないし、知人もいない。
しかし、新しい環境に身を投じたことでこのような素晴らしい経験が出来た。
この記事をここまで読んでくださった皆様も、まずは自分の好きな事、興味のある事を大学内にある施設やシステムを使って、調べていただきたい。
他にも、アカデミックシアターを歩き回ってみると、気づきがあるかもしれない。
近大メールを開いて見れば、気になるイベントが見つかるかもしれない。
そういった能動的なアクションを起こして、この大学をフル活用し、より『密』な学生生活を送ってほしいと思う。
EDITING TEAM
-
木原優成
0-10Studio