MAY 17, 2019

EVENT REPORT

ACT PROJECT GUIDANCE X EVENT

INTRODUCTION

昨年度、約 3000人が参加したACT PROJECT。
そのACT PROJECTの2019年度ガイダンス・キックオフイベントが4月12日(金)にアカデミックシアターの実学ホールにて開催されました。このイベントは通常のガイダンスではありません。イベントではACT PROJECTの紹介に加えて、なんとteamLabの取締役 堺大輔氏やマリモレコーズによる講演、明石ブレイカーズによるDANCEパフォーマンスがプログラムに組み込まれて、近畿大学らしい新しく挑戦的なイベントとなりました。
今回は、そんなACT PROJECT GUINDANCE×EVENTをレポートします。

入場・DJ TIME

みなさん普段の大学での発表会はとても静かなイメージを持たれていると思いますが、
今回のイベント会場に入ってみると、そこはまるで、誰もが踊りだしそうなリズムを刻む。
DJがいて、音楽が流れ、照明もそういった雰囲気を演出しています。入った学生からは「普段の大学では考えられない」「クラブようだ」など驚きの声が挙げられていました。

イベントには、外部からのスペシャルMCとして、Chigusaさんが登場。盛り上げ方やコメントも場を引き取る力が秀逸 で、さすがプロのMCだと感心させられました。

Keynote Speech チームラボ堺大輔氏

お台場のミュージアム「teamLab borderles」が来場者数100万人、「チームラボプラネッツ」は体験者50万人と、時代に旋風を巻き起こしているウルトラテクノロジスト集団のteamLab。個人的に、ボーダレスとプラネッツに両方行ったことがあるほどteamLabが好きで、今回堺大輔氏の貴重な講演を聞けることはとても楽しみで、ワクワクしていました。
取締役の堺大輔氏による基調講演は、「イノベーション」というテーマから、チームラボはどういったものを作っているのか?から始まりました。

チームラボとは、デジタルアートとデジタルソリューションの二つに分けられる

堺 大輔氏

teamLab

堺氏:デジタルアートとはデジタルだからできることを主体においてプログラミングなどで自分たちの世界を表現するアートです。
こちら(下画像)は映像ではなくすべてプログラミングで動いているので入場者が作品に入り込むことによって作品が変化します。

チームラボがこれまでつくってきた作品を紹介しながら、デジタルアートについて解説されていました。テクノロジーを活かし、人々を巻き込み、心を震わせる作品の数々。
実際 に私自身体験した作品もあったので、イメージしやすくとても説得力がありました。

次は、デジタルソリューションの分野についての講演。
チームラボというと前述のデジタルアート分野だと思っていたので、ソリューションの分野は意外でした。私 と同じように思う人は多いのではないでしょうか?」
ここでは、チームラボがこれまで手掛けた多くの人に使われている企業のアプリ (無印、メチャカリ、資生堂…etc)や事例を紹介しながら、いかにデジタル領域でのイノベーションに挑戦しているのかを、お話しされました。

ANAのアプリをお紹介する堺氏

堺氏:ソリューションでは、ユーザーの体験をイメージしたサービスを作る。つまり、どうしてユーザーはそれを使うか、ユーザーはどんなふうにものを使うのか、を意識して考えることが大切だ。イノベーションというと何かすごいことを想像する人が多いかもしれないが、そうではなく、イノベーションとは身近なものやことの変化の積み重ねによって起きることだ。

ユーザーの体験をイメージして考えることが大切、というのは私が学んでいるデザイン思考と通じるものがあるように思った。また、イノベーションについて私もすごいものだと、並大抵の努力では起こすことができないと思っていたので、「身近なものの変化から生まれる」という言葉は目から鱗でした。

そして最後は、チームラボの組織の構造についてお話しいただいきました。

チームラボとはチームで新しいものをつくる集団だ。
イノベーションとはその多様性から生まれる。

堺 大輔氏

teamLab

堺氏:teamLabとは、チームで新しいものを作る集団、という意味でチームラボと名付けている。チームとは文系理系や職種など色々なバックグラウンドを持つ、多様な人々が集まるもので、その多様性のあるチームがイノベーション、新しいものを生み出す。

この多様な人々が一つのチームとなって新しいものを作り、社会 課題を解決することは、ACT PROJECTにも共通するところがあるように思います。色々な学科の人が集まってモノを作る、そしてそのモノを創る過程が重要だと堺氏も述べられていました。この経験ができるACT PROJECTはとてもいい学びの場だと再認識させられました。

そして、堺氏にイノベーションについての講義の後は、マリモレコーズのお二人による「クリエイティブ」をテーマとした講演です 。

KEY SESSION 江夏兄弟

マリモレコーズとは

音楽が専門で兄の江夏正晃氏と、映像が専門で弟の江夏由洋氏を中心とした、音楽&映像の企画・制作・配信、イベントの企画・運営・音響制作などを行うクリエイター集団。
お二人はアーティストユニットとしても活動している傍ら、後進の育成にも取り組まれていて、しかも2018年10月5日(金)から行われたクリエイティブ人材育成プロジェクトの第一弾で、講師も務められました。

気持ちさえあれば、イノベーションやクリエイティブは誰でもできる!

江夏兄弟

マリモレコーズ

江夏兄弟:イノベーション起こすためにはクリエイティブが必要です。クリエイティブとは、アイデアをカタチにすること。つまり、アイデアをモノを通じて表現することだ。そして表現したものを誰かに届けることだ。

ここまで聞いてクリエイティブになるのは非常に難しいのではないか、と感じた。
しかしお話には続きがある。

江夏兄弟:ここで登場するのがテクノロジーだ。現代のパソコンやカメラがあればプロも皆さんも使うツールは同じです。ここで言いたいのは、誰でも簡単に映像が撮れる、ということではなく、気持ちさえあれば誰でもクリエイターになることができる、ということだ。目の前にある技術やテクノロジー、つまり未来を信じた者だけがみられる世界があります。プロとかアマとかは関係なく、ここにいる皆さんがイノベーション、クリエイティブを起こす時代になった。

講演の最後には、クリエイティブ人材育成プロジェクトの第一弾で、彼らの指導によって実際に学生だけで作成したアカデミックシアターの宣伝映像が流されました。

この映像のクオリティが本当に衝撃で、素人目ではプロが作るものと変わらないのじゃないか、とまで思いました。これを近畿大学の学生が短期間で作ったのも驚きです。また、気持ちさえあれば誰でもクリエイティブになれる、という言葉に非常に感銘を受けました。現代では3Dプリンターやパソコン、アプリなど便利なツールが沢山あり、それらをうまく活用していかなければならない、と私のように実感した学生が多くいたように思います。

講演の後は。アカデミックシアター事務室の寺本大修氏を始めとして、アカデミックシアターの紹介並びに各プロジェクトの紹介がありました。

ACT PROJECTは本来どのプロジェクトも魅力的ですが、「イノベーション」と「クリエイティブ」についての講演を聞いた後ということもあって、そのための実践を行う場として、とても魅力的に映りました。

皆さんもUNIPAやACT EXのサイトを確認して、興味を持ったプロジェクトに参加してみてはいかがでしょうか?どれも普段の学生生活では得られない貴重な経験やスキルが身につくこと、間違いなしだと思います。

Communication Party & Dance Performance

今回のイベントの最後にはCommunication Partyといってイベントの参加者、各Projectの関係学生や先生方の交流を狙いとしたパーティが開催されました。ここでは、ケータリングフードやドリンクなどが無料で提供され、皆さん飲食しながら談笑されていました。

各Projectの関係者同士によるコラボの模索や、学生が企業関係者とつながる場となるなど、非常に賑やかでした。それに加えて、ここでは明石ブレイカーズによるDANCE Performanceが花を添えました。

彼らの洗練されたブレイクダンスは圧巻の一言。私も含め、会場の人々は彼らに夢中になっていたように感じます。また、彼らは非常に盛り上げ上手で、MCを通じて会場は最後まで熱狂の渦に包まれました。

インタビュー

最後に、今回の主催者のお一人であるアカデミックシアター事務室の寺本大修氏にお話を伺いました。

Q.今回のイベントの目的はなんですか?
A.まず、ACT PROJECTの認知度を上げる。合わせて、学生に「楽しい」と感じてもらうこと。
今回のイベントを通じて、新入生を含めた学生に大学生活は「楽しい」と感じてもらい、ポジティブな気持ちを持ってもらいたい。そしてACT PROJECTなど、様々なことに挑戦してほしい、といった思いを持ってイベントを行いました。

Q.今回のイベントを終えての気持ち、そして、次の展望を教えてください
A.まずイベントが無事に終わったこと、また、多くの学生に参加いただけたことに安堵しています。そして具体的に次のイベントとして、KINDAIビジコン(ビジネスプランコンテスト)があります。これは今までのビジコンとは違って、出ることがステータス、かっこいいと思われるようなスタイリッシュなビジコンを目指していきます。他にも、もっと学生集客ができるような様々なイベントの企画を進めていきます。

結び

今回のイベントは本当に一言で「楽しかった」と言えるイベントで、充実した内容だったように思います。参加した学生からは「思っていたよりACT PROJECTの数が多くて驚いた」「いろいろなACT PROJECTを知ることができた。これから参加してみたい」「純粋にイベント自体が楽しかった」など多くのポジティブな声が聞かれました。

これから、自分も含めて今回の参加者が近大の可能性、自分の可能性を信じて、ACT PROJECTをはじめとした様々なことに挑戦し、学生生活を本当の意味で「楽しむ」ことができればいいな、と思いました。

EDITING TEAM

  • Writer

    市来 祐馬

    経営学部3年

  • Photographer

    大垣 孝

    経済学部4年