JUN 25, 2019

INTERVIEW

『Apricot Concierge』黒板アートと読書促進イベント編

INTRODUCTION

皆さんはすでにアカデミックシアターには立ち寄られましたか。5号館のビブリオシアターという図書館スペースは学生にとって有意義な活動の場所となること間違いなしです。今回は1階のNOAH33と2階のマンガなどが置かれているDONDENで活躍されているアカデミックシアターボランティア団体『Apricot Concierge』の方々に取材させていただきました。

Information1:『Apricot Concierge』とは

 学生の皆さんにもっと本を読んでいただくための促進イベント活動を行われているグループです。実際にこれまでのイベントでは、マンガのキャラ総選挙や、夜のアカデミックシアターを貸し切ってビブリオバトルの開催などに取り組まれました。そして、皆さんがいつも目にされている黒板アートも、『Apricot Concierge』の方々によって描かれたものなのです。普段、描かれている姿を目にしない分、一体いつどのようにして描かれているのでしょうか。編集部はこの謎を解き明かします!

Interview 1 : 黒板アートを描いているのは

経済学部4回生 大村千景さん

『Apricot Concierge』の中で一番、黒板に絵を描いている経済学部4回生の大村千景さんに特別にインタビューさせていただきました。彼女が描いたクラゲの絵について具体的にお話を伺いました。

近くから見たクラゲの黒板アート

大村さん:これがクラゲについての写真です。
     色んな種類のクラゲの本の紹介みたいな感じです。

編集部:どのように黒板アートを描きましたか。

大村さん:この場所は入口を入ってすぐの大きい黒板で、前に階段があるので、
     階段の踊り場から見たときの視点と本を読もうと思った人たちが
     楽しめるように描きました。

遠くから見たクラゲの黒板アート

大村さん:遠くで見ると大きいクラゲ、近くで見ると足の部分が
     クラゲの説明文になります。

編集部:絵を描くにあたって工夫していることはありますか。

大村さん:図書館やからこそ美術館みたいに近くでずっと絵を
     見てもらえるわけじゃないし。遠くで見ても分かる、
     近くに来た時も別の楽しみ方があるように一つ一つに
     何か楽しみを交えて描きます。

大村さん:DONDENとかも壁に寄り添って消えてしまうことがあるし。
     故意に消さなくてもスッとすれて消えてしまうことがあってマイナスだから、
     あえて上の方に描いたりとかもしてます。
     自分のサインマークを下の方に入れたりもしてた。(笑)
     遊びが大事!

くらげの黒板アートとサイン

編集部:サインもあるのですね。

大村さん:サインあるのを知ってて、見てくれる人とかで新作作った時に
     声をかけてくれるのはめっちゃ嬉しい。

編集部:描くときは本の趣旨などを崩さないようにされたりしているのですか。

大村さん:そうですね。本の雰囲気とか、字体とかフォント変えたりもあるし。
     他にも、角にある黒板やったら、曲がって通る間に見えるから
     他の黒板より見る時間が長いとか。

編集部:かなり厳密に考えられているんですね。

大村さん:割と考えています。遊ぶけど、背の高さや、目の前に机があったりとか
     そういう障害物とかも考えてつくると面白い。

編集部:セリフとかは選んだり作ったりしていますか。

大村さん:時々です。昔のルールだったら、完全抜粋とかは許されていなかったんだけど。
    最近ちょっと言葉を変えてもいいみたいな。

編集部:例えば、どんな感じでですか。

大村さん:少し自分の言葉にチェンジしてこのワード入れたいけど、
     文章のバランス悪いなとかだったら、ちょっと変えたりしてる。

編集部:いいですね、自分の視野も入れたセリフにするという感じですね。

大村さん:うん。でも、やっぱり、あまり変えるのは好きじゃないかな。
     自分の中のルールに著作権は侵害しないっていうがあって。

編集部:具体的にはどのようにですか。

大村さん:例えば、キャラの絵は描くとしても後姿とか雰囲気だけにしてる。
     アリエッティの時も描きたかったけど、後姿にして後は花でカモフラージュ
     してたね。

大村さんからは作品を大事にしている印象が良く伝わってきました。絵を描くときも一つ一つに愛情をこめて描いているそうです。

また、黒板の位置や描き方にも様々な工夫をされていることが分かりました。黒板アートでは、それぞれのメンバーの好きな時間に描いているそうですが、大村さんは人が少ない夜に活動されるそうです。

Interview 2: 選書とは

図書館ボランティアでは黒板アートだけでなく本棚の「選書」という企画も行っています。定期的にテーマを決め、テーマに沿って本を並べるというものです。実際には、「学生とともに作る棚」では「わたしの一さつ」というテーマがありました。選書については、引き続き大村さん法学部2回生の藤田菜摘さんのお二人にお伺いしました。

編集部:元々、決まったテーマに沿って、ISBN(書籍の識別番号)を調べる。
    承認されれば、本を探しに行くんですね。

大村さん:そうです。テーマは抽象的になっています。
     あえてそうすることで、その人の想像力をくすぐる。
     連想ゲームみたいです(笑)

編集部:どんなテーマがあるのですか。

藤田さん:今だったら「現実」。

編集部:それはリアルということですか。

藤田さん:リアルっていうのもありますし、就活とか現実にあった震災のことを
     どうやっていったらいいみたいな。

編集部:なるほど。実用書などが多くなりそうですね。

大村さん:あと、「愛」っていうテーマもあった。「愛の形は人の数だけ」という
     サブテーマで私がつけました。
     DONDENでのテーマだったからLGBTしかり家族愛とか愛に関するものを
     集めてもらってました。

編集部:一番最初のテーマは何でしたか。

大村さん:「美しいもの」で美しいものは何だろうというテーマです。

編集部:では、この時は美術作品の書籍などがあるのですか。

大村さん:それもあったり、あと言葉がキレイで選んだりしました。
     「美しい」の捉え方の違いで視覚的なものと文学的なものって感じで。

編集部:なるほど。今後の展望としてはどのように活動されていきますか。
    選書ではより個人の連想的イメージを膨らませてもっと参加型にしたりとか。

大村さん:そうだね。そうすると新しい可能性が出てくるかもしれない。

わたしの1冊の本棚コーナー

Conclusion1:

選書については、今後が楽しみになりますね。企画として、月刊の新聞を作ったり、本で人間関係が繋がるというようなものも考えられています。以前の「わたしの一さつ」というテーマでは、その選んだ人自身の人柄が出て面白いという声がありました。またポップについてもそれぞれのメンバーが好きなようにデザインを描かれました。読書する側でも新しい視点を得られるいい機会になりますね。

悪役総選挙、開催中!

Information2:悪役総選挙について

 最後に現在進行中の悪役総選挙について、担当の藤田さんにコメントをいただきました。

藤田さん:悪役といっても色んな悪役があると思います。
     誰かのために悪役にならざるを得なかったり、正義を貫いたら
     結果的に悪役になってしまったりとか。

編集部:たしかに、色んな背景がありますね。

藤田さん:悪っていうのはただ主人公と敵対しているという風にとらわれずに
     投票していただけたらなと思います。

藤田さん:登場人物の魅力を見て、自分なりに悪役かなと思えば
     その人にとっての悪役になります。世間的に見たらもしかしたら
     悪役じゃないかもしれなくても、そういうのも良いと思います。

応募方法

悪役総選挙は現在も開催中です。投票方法は以下の二つあります。

  1. ユニパのアンケート回答欄から提出
  2. アカデミックシアターの各カウンター、中央図書館のカウンターより

      投票用紙に記入して設置されている投票箱に提出

イベント期間

最終投票 2019年7月2日(火)まで

Conclusion2:

 みなさんも是非この機会に、悪役について考えて自分なりの悪役を投票してみましょう。

今回は、『Apricot Concierge』の方々への取材でした。メンバーの方々も楽しそうに活動されていました。まだ、一度も訪れたことない人や、あまり本を読まないという方でも、本棚に目を通すだけでも、新しい発見が見つかるかもしれません。大学生活を楽しむ一歩になれば幸いです。

ご協力いただいた、『Apricot Concierge』の皆さん

大村千景さん・藤田菜摘さん

ありがとうございました。

EDITING TEAM

  • Writer

    西田 優衣

    国際学部

  • Editer&編集長

    濱崎 洋嗣

    総合文化研究科心理学専攻

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