実学シーズ
静電気を利用した安心安全な環境改善つくり
角谷 晃司
私たちが生活する居住空間の中には、化学物質、虫、カビ、ウイルス、花粉など、様々な健康被害を引き起こす原因物質が浮遊しています。これらの浮遊物質のほとんどは、電荷を帯びており、(+)であれば(-)方向に、(-)であれば(+)方向に、いわゆる磁石のようなクーロン力が働き、引き寄せ合うことができます。私たちは、(-)または(+)に帯電した強力な静電場空間を作る装置を開発し、空中の浮遊物質を取らえることに成功しています。このような装置を生活空間に取り付けることで、安心安全な環境改善つくりに貢献したいと考えています。
いま取り組むべき社会課題
身の回りには、環境汚染物質、虫、カビ、ウイルス、花粉など、私たちの健康に様々な影響を及ぼします。これらを取り除くことができれば、衛生的な環境や居住空間を作ることができ、私たちにとって安心安全な暮らしをおくることができます。

まだ世の中にない新しい魅力
静電気を発生する「静電場スクリーン」や「静電ブラインド」を開発してきました。電荷を帯びる物質は静電気に引き寄せられ、装置にトラップされます。農業分野で問題となる害虫や病原菌胞子から、我々人類にとって被害を及ぼす花粉、PM2.5、害虫、病原菌胞子、煙、ウイルスなどの様々な物質を、静電気の力を使って除去することに成功しています。このような装置にトラップされた物質をモニターすることで、病気などの発生を予測することが可能です。
研究をもとにしたプロダクトと挑戦
現在の利用・活用シーン
「静電場スクリーン」、「静電セイバー」、「静電バグキャッチャー」を産学共同で開発し、農業分野のガラスハウスに設置してきました。また、オール近大新型コロナウィルス感染症対策プロジェクトにおいて「静電ブラインド」を共同開発し、大学教室の窓枠に取り付けました。
挑戦したい領域・分野
現在、水電極を利用した新しい静電気発生装置を開発しており、
事業者の皆様へのメッセージ
静電気を使った様々な装置を開発していますが、農業分野から生活空間までその用途は幅が広いです。その適応範囲のアイデアを頂き、ご一緒に装置を開発していくことを望みます。
解説者
角谷 晃司
Kakutani Koji
近畿大学薬学総合研究所
問い合わせ先
研究への質問、共同開発のご相談など、
まずはどんなことでも、お気軽にご相談してください。
スタッフから数日中に折り返しご連絡します。
