INTRODUCTION
東大阪モノづくり専攻を核とした教育研究の産学連携によって、実学教育を具体化する人材育成システムの構築を目指しています。「モノづくり」とは単に形がある何かを作ることではありません。モノづくりに携わる人々が込めた思いを尊び、その思いを具現化する全ての行為が「ほんまもんのモノづくり」です。本プロジェクトでは、これまで東大阪モノづくり専攻が取り組んできた教育・研究の産学連携を広く大学内に展開し、世界で活躍する人材を育成することを目的とします。
【成果】「東大阪モノづくり特別研究」:2年間企業で働きながら修士の学位を取得する
「東大阪モノづくり特別研究」は大学の指導教員と企業の担当者で学生を教育する、教育の産学連携を具体化するプログラムです。学生は社会人学生として企業に所属し、2年間の修士課程の間に月曜日から木曜日は企業の現場において研究開発を行い、金土曜日は大学において指導教員等の打合せや東大阪モノづくり専攻の特徴的な講義科目を受講します。学生は企業から年間250万円程度の給与を受け取り、大学では技術を学び、企業ではモノづくりの考え方を学ぶ、国内唯一の教育プログラムです。令和2年度から、近大ロシアプロジェクトに関連して2名のロシア人留学生が東大阪モノづくり専攻の修士課程に入学し、企業との共同研究に取組んでいます。
【具体的な活動内容①】「東大阪モノづくり特別演習」:幅広い技術を習得するセカンドメジャー制度
「東大阪モノづくり特別演習」は学生が主専攻としない分野において、それを専門とする学生とディスカッションできる能力を養うユニークな演習科目です。4単位60コマの演習を集中講義形式で受講します。今年度は、材料工学を主専攻とするロシア人留学生2名が、ロボット工学に関する特別演習に取組みました。センサやモータとマイコンを用いてロボットを制御する方法や3次元CADの操作を習得し、3次元プリンタを組み立てる演習を通して機械の仕組みを学びました。自由課題では、オリジナルのロボットを設計し、3次元プリンタで製作して、マイコンを用いた制御プログラムを作成して滑らかにロボットを動作させることができました。
【具体的な活動内容②】「知的財産権」「知的財産管理技法特論」:知的財産管理技能検定3級(国家試験)合格を目指す
東大阪モノづくり専攻では、モノづくりのマネージメント方法を学ぶ「モノづくりマネジメント特論」、文系教員による「地場産業組織論」などの総合的な技術を習得する基礎科目を必修としています。特に、企業における研究開発において特許に関する知識は必要不可欠であり、弁理士の資格を有する非常勤講師による「知的財産権」や「知的財産管理技法特論」を開講しています。講義では、企業において知的財産に関する能力を能力を国が証明する資格である知的財産管理技能士3級の取得を目指します。総合理工学研究科の他専攻の学生にも人気がある科目です。
Incredible opportunities. Future skills right now.
Kirill Klimov
東大阪モノづくり専攻 博士前期課程
Excellent combination of theory and practice.
Alexander Potekhin
東大阪モノづくり専攻 博士前期課程
座学では分からないモノづくりを体験できる特別な専攻です。モノづくりを通じて成長する実感が湧きます。
長谷川 智史
東大阪モノづくり専攻 博士前期課程