FEB 09, 2021

PROJECT REPORT

アクトプロジェクト年間活動報告

INTRODUCTION

アクト間の連携や複数機関(企業,地域産業)の連携によって,研究力を軸として高度に持続可能な資源活用を目指すプロジェクト。
今年度は,新型コロナウィルス感染拡大に伴い,実質的な活動は困難であったことから,KISS LABO発足時にアカモクメニュー開発で連携した紀州日高漁業組合と連携して海藻アカモクの有効利用について研究を進めた。

【成果】アカモク由来フコイダンを使った化粧品「AKKYURA」を上市!

紀州日高漁業協同組合では,高齢化に伴う組合員の減少だけでなく,ここ数年の「黒潮の大蛇行」により,漁獲高の激減に苦しめられ,業績は加工の一途をたどっていた。そこで,スーパーフードと称されるアカモクの加工事業を開始し人気商品となったが,収穫量には限界があることから,食用からさらに加工度を上げ化粧品とすることにより高付加価値化を実現した。UHA味覚糖×近畿大学×紀州日高漁業協同組合の三者の協働で高保湿美容液が完成した。

【具体的な活動内容①】食品としてもアカモクのPRと化粧品原料としてのアカモクの検証

活動内容① 289KB.jpg

紀州日高漁業組合からの依頼により,アカモクに含まれる高保湿成分のフコイダン量や保水力を検証し,スキンケアに適した原料であることを確認した。そこで,これを使用した化粧品開発を共同で行った。1月には感染予防対策を取りながら漁業協同組合の組合員向けの説明会を実施した。

【具体的な活動内容②】アカモク由来フコイダンの原料化

これまでアカモク由来フコイダンの化粧品原料としての利用はあまり例がなく,品質の基準が定まっていなかった。しかし,実際に化粧品に利用するためには原料としての規格を定めて試験方法を確立させる必要がある。UHA味覚糖H&Bと共同でフコイダンの抽出・精製方法を最適化し無臭化と原料化に成功した。

SDGsの概念が提唱される中、不要だった海藻のアカモクで素敵な化粧品を作ることができ良かったです。

中村 彩夏

薬学部

食用としての活用だけだったアカモクが、「アカモクエキス」として商品化でき嬉しいです。今後も漁協や地域の方々と共に盛り上げていきたいと思います。

鶏内 遥

薬学部

昨年は商品化したもののPRができませんでしたが、今後多くの方々に手に取ってもらえることが楽しみです。

北岡 真珠日

薬学部