12 世界史クロニクル

歴史をヨコにみれば、ソクラテスに代表されるギリシャの哲学者とインドの覚醒者ゴータマ・シッダールタと孔子・老子・墨子・荘子・孟子といった中国の諸子百家はほぼ同時代に活動をしていた。中世には失われた知を保存していたイスラムとの交流と交戦が、ルネサンス、バロックの開花を招いたわけである。タテにみれば、宗教改革がエミグレをつくり、大陸に向かったピルグリム・ファーザーズが合衆国を建国する。フランス革命ののちのナポレオンの国民国家は帝国主義の列強に変容し、そのまま二度の世界大戦へと突き進んでいく。世界史で躍動した人物のプロフィールから、歴史と思想と方法の知の森の奥へ誘う世界史クロニクル書棚。

CORE BOOK

「世界史クロニクル」を象徴する本です。

キングダム

春秋戦国時代、奴隷の身分でありながら天下の大将軍を志す信と、のちに始皇帝となる秦王・政の活躍を描く古代中華戦国大河ロマン。日本が黎明の時代に始皇帝は中華統一王朝という偉業を成し遂げた。中国的統治とはどのようなものか。王たる者の宿命とは何か。この作品は、現代にも通じる中国の内在的論理を読み取る一助となる。2019年4月に実写映画公開。

  • 12 01

    ポリスから墨攻まで - 紀元前の世界

    注意のカーソルを動かしながら、紀元前の東西世界を縦横に分け入ってみよう。古代ギリシアで初のオリンピックが開催された時、中国では東周時代が始まった。秦の始皇帝が中国を統一した直後に古代ローマ軍とカルタゴ軍が死闘を繰り広げた。釈迦がガンジス川流域を周遊してから300年以上の時を経て、エルサレムの南の地でキリストが誕生した。それぞれの文明が世界をまたいで発生した事実だけでも、この世界は驚きに満ち溢れている

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  • 12 02

    十字軍と水滸伝 - 1世紀から16世紀までの世界

    1世紀から16世紀まで跳躍してみる。古代ローマで浴場設計技師が活躍してから数十年後に、三国志の英雄たちが中国大陸をかけ回った。東西世界には大きな隔たりがある。10世紀には辺境のバイキングがヨーロッパとロシアに侵入。15世紀、イギリスの侵攻からジャンヌ・ダルクがフランスを救い、その70年後にはチョーザレ・ボルジアがフランスの支援を受けて中部イタリアの征服をめざした。歴史のドミノ倒しは周縁から動き出しているようだ。

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  • 12 03

    エロイカの世紀 - 17世紀から19世紀までの世界

    17世紀ヨーロッパは個人的・合理的・進歩的な思想を基調とする「近代」の時代をむかえた。それは先進ヨーロッパ諸国による後進地域の支配をうながした。18世紀末のフランスではブルジョア革命が起こり、ロシアでは女帝エカテリーナは君主権を強化しながら他国へ勢力を広げた。独立をしたアメリカでは先住民は強制移住を強いられ、中央アジアには清国と帝政ロシアの支配の手が伸びた。「近代」の光と影が世界を覆いつくそうとしている。

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  • 12 04

    トロツキーと毛沢東 - 20世紀

    20世紀という100年。大国は戦争をしかけては都合よく国境線を引き、世界各地では革命家が火の手を上げた。でも、旧植民地は立て続けに独立をしたし、ベルリンの壁は崩壊した。技術と経済システムは世の中を激変させたが、原発事故のような大惨事の原因ともなった。進歩や合理を追うほど不都合で非合理な問題が噴き出る状況は、今世紀にも続いている。大事なことはラディカルに歴史を見つめて「そもそも」を発見し、方法の知を導きだすことだ。

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「HISTORY」には他にもこんなテーマがあります。

  • 10

    日出ずる処の匠

  • 11

    菊と刀の大日本

  • 12

    世界史クロニクル