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10 日出ずる処の匠

記紀万葉から貴族と武士の時代までの古代、中世から、日本の価値観は創出している。日本神話においてはアマテラスとスサノオに始まり、平安末期の院政と武家の登場、南北朝時代には天皇が二つに分かれた。中華グローバルスタンダードであった漢字や鉄、稲作を日本はいかに和漢混淆な日本として再編集してきたのか。歴史を読み解くことで、古来より日本に通底していることが自ずと理解されていくことだろう。この書棚に触れることは、私たちが歴史的現在に生きる存在であることを知る絶好の契機となる。

CORE BOOK

「日出ずる処の匠」を象徴する本です。

天上の虹 : 持統天皇物語

女帝・持統天皇(鸕野讃良皇女/讃良)を主人公とした歴史巨編ドラマ。連載開始から30余年、2015年に堂々の完結を迎えた。讃良の父は大化の改新を起こした中大兄皇子(天智天皇)。夫はその弟にして、壬申の乱で政局を奪う大海人皇子(天武天皇)。二人の王の大望に翻弄されつつ、讃良は波乱と激情に満ちた人生を歩んでいく。綿密に組み込まれた史実と、複雑で多様な登場人物の心理描写を両輪とし、それを繋ぐ車軸に万葉集を置いた構造が秀抜。

  • 10 01

    アマテラス・ヒミコ - 古代

    考古学の知見も借りて旅をしよう。古代日本は呪術的な共同体が併存しており、それらをまとめた卑弥呼も巫女(シャーマン)だったという。古墳時代に至り未開から文明へ変化を遂げて、後の天皇を中心とした豪族の連合政権が成立した。天皇統治の由来と国家発展の歴史を説く『古事記』では神話→伝説→歴史と、神々と人間が緩やかに連続している。それは日本の建国神話の大きな特徴だし、謎だらけの国家誕生の秘密の鍵を握っているようだ。

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  • 10 02

    神仏・顕密・源平 - 飛鳥時代から源平時代

    飛鳥時代の王族内での激しい権力闘争を経て、天皇の権威は絶対化した。同時に中国の法律と行政を取り入れて、日本は律令国家となった。平安時代には藤原氏が権力の実権を握り摂関政治が始まった。この時代には唐風の文化を日本流にアレンジするようになり、優秀な女性による王朝文化が花開いた。だけど律令社会は緩み始め、自衛のために武装化した武士が地方で現れて中央の貴族に登用された。それは源平時代の幕開けを告げる。

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  • 10 03

    もののふアバンギャルド - 鎌倉時代から室町時代

    源頼朝は周縁の地であった東国で王権を樹立、武家政権による鎌倉幕府が誕生した。この時代の元寇の勝利は「神国日本」の意識を芽生えさせたものの、幕府弱体化の契機となった。特筆すべきは鎌倉幕府崩壊後の後醍醐天皇の政治で、網野善彦はそれを「異形の王権」と呼んでいる。南北朝並立の時代は約60年間続き、後のつかの間の室町幕府の繁栄の後には応仁の乱が起こった。京都は焦土と化し、幕府の権威は失墜した。

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  • 10 04

    イッキ・センゴク - 戦国時代

    応仁の乱により地域勢力が確立し戦国時代の幕が開けた。下克上の舞台で知略を尽くして活躍する戦国大名や武将たちの姿は、誠に生き生きとしている。騒乱は京都と仏教勢力と一揆を制圧した織田信長と、その後継者たる豊臣秀吉によって終止符が打たれた。また、航海技術の進歩を背景として勘合貿易が盛んになった。諸大名や国内外の商人による貿易の伸長は、大量の文物を日本へもたらした。それが新たなる文化の成立を促した点も注目だ。

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  • 10 05

    オリベ・ジャパネスク

    古くから多くの文物が渡来し、日本は独自の発展をとげてきた。例えば仏教は時の政権の権威に寄与しつつも土着の宗教と交り浸透した。文化面では中国伝来の喫茶の習慣が禅宗寺院や武家社会に広がり、茶道として成立した。技術面では伝来の鉄砲が製作技術者集団に改良されてまたたく間に広がった。個人の創意と時代の要請に従って日本風のアレンジを多重多層に展開すること、それが日本的な編集方法なのだ。

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  • 10

    日出ずる処の匠

  • 11

    菊と刀の大日本

  • 12

    世界史クロニクル